子供の英語留学

  

  事情が許せば子供が10歳になるまで、もっと幅をすぼめて言うならば、小学校

 3〜6年生の間の1〜2年間、英語圏の小学校で勉強することは、子供の英語学習に

 とって最善の方策です。これは言語学習の10歳の壁の完全な克服を意味します。

  一度留学をして英語ができるようになったら、日本に戻ってからも、音読やCDや

 DVDでの聞き書き・復唱、さらに英語学校で継続して英語の勉強をする等の方法で

 英語力をキープし向上する努力をすれば、高校生になって留学の真価が発揮されるよ

 うになります。 

  その頃には子供にとって英語は積極的に勉強したい科目の一つになっています。

 いや第二言語になっているかもしれません。

 

 

  

 

留学の方法

 

子供の留学には大きく分けて二通りの方法があります。

 

  1)親子留学

    一つ目は、両親又はどちらかの親と子供が一緒に現地に住み、現地の小学校

   (a primary school)や中学校(a junior high school)に通う方法です。

 

  2)子供留学

    二つ目は、留学先のどなたかに子供が学校に通う際の保護者(a guardian)

    になって頂く方法です。この方法は、高校生の留学のケースでよく見られま

    す。学校入学する為には必ず現地の方の保護者(a guardian)が必要です。

    子供は保護者(a guardian)の家にホームステイし、日常生活の一切の世話

    をしてもらうケースもあれば、子供の希望で保護者(a guardian)とホーム

    ステイ先とを別々にするケースとがあります。学校に関わる全てのことを親

    に代わって務めるのが保護者(a guardian)です。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

留学先の小学校・中学校

  

  ここではニュージーランドの小学校のお話をします。ニュージーランドの小学校で

 は教科書をいうものを使用しません。総合的な学習が成熟しており、指導方法と内容

 が定型化しているが固定化していないなど、教師の指導手腕とを重ねて授業を進めて

 います。1クラス(*1)を児童の成熟度に合わせて四つ程度のグループに分けて、

 各学期(*2)ごとにテーマを決め総合的な学習を進めて行きます。例えば、今学期

 水というテーマで学習をする時は、水の成り立ち、生活と水、産業と水、環境、自然

 界で循環というふうに広がりを持たせてきます。この授業の中で生活に欠かせない水

 の利用と節水を学び、理科の学習に相当する自然界の水の循環を勉強し、算数の学習

 にあたる水の容量計算をします。英語の学習では、これらのことを網羅した記述のプ

 リントを先生が作成し(過去に作成したものも多くある)必要と思われるその都度子

 供に配布しているわけですから、環境に関するかなり専門的なワードも出てきます。

 年齢に応じて憶えなければならないワードは、これらの学習の中で子供たちに記憶で

 きるような工夫がしてあります。理科の中に出てくるワードと算数の中に出てくるワ

 ードが同じものであったりしていて、学習中に何度か繰り返して記憶を促進する方法

 がとられています。

  英語の学習ということを考えれば、当然これだけでは不足しています。それぞれの

 小学校はどこでも図書室が子供たちの身近にあります。この図書室は授業に直接に関

 わるように使われています。総合的な学習の中で調べ学習にクラス全員で図書室に行

 って本を読むわけです。そして気に入った本を借りて家で読みます。おもしろいこと

 に子供の能力によって1回の貸し出し冊数が決められています。要は子供が実際に読

 めるだけの本を公平に貸し出している訳ですからどの親も素直に受け入れています

 [左が教室 虹の絵があるのが図書室]

 

  小学校低学年はほとんど宿題がありません。宿題が出てくるのは4year、日本の小

 学校の3年生くらいからです。宿題の中身も最初はほとんどが英語ばかりで、算数な

 どはまったくありません。宿題の中で家族の人に英語の単語を読んでもらって、その

 単語のスペリングを口で答えると言うのがあります。スペリングをノート上に書くこ

 となどはしません。そのかわりこれらの綴り字を復唱した単語を使ったセンテンス

 考えて書き上げます。

 

     *1 1クラスの児童の数には相当なばらつきがありますが、大体17−18人から30人程度までです。
     *2 1年に4学期あります。クリスマスが1年の終わりです。

 

 

 

 

留学の段取り

  

  親子留学を決心したら一度現地に行って受け入れてもらえる小学校を探すのも一つ

 の方法ですが、現地のことがわからないままではなかなか事がうまく進みません。し

 かし、あなたが具体的な情報を得て行えばこのことは十分可能なことなのです。日本

 には多くの留学代理店がありますが、意外と知られていないのが彼らは現地の小学校

 や中学校に関してはほとんど無知であるということです。調べてもらった事が、結構

 期待したい内容であったりします。これらの留学代理店は、成人の留学生に対して英

 語学校を紹介することに力点が置かれていますのでやむを得ないと思います。

  あなたが詳しい現地情報を得たならば、子供の学校が長期で休みの時に行ってみる

 のも良いかも知れません。ニュージーランドでは現在子供の留学はまだまだ少なく、

 地元の小学校はすぐにでもあなたの子供を受け入れてくれます。またフラットや借家

 なども現地に行ってから決めることになります。とりあえず住む場所のホームステイ

 先くらいを日本で決めておくだけで良いのではないでしょうか。

  

  留学した結果、子供の日本語がどうなるかのご心配については、不安にお答えの

             子供の日本語が危うくなる?      をご覧ください。

 (当然ですが)いきなり行くのが心配ならば、私たちが入学の許可を取りつけます。

 生活全般や入国に関する疑問などについては別ページ不安にお答えをごらんくださ

 い。

 

 


The studying abroad adviser of Yuriko